インビザラインで出っ歯は治せる?適応のタイプや治療の症例を紹介

カテゴリーお役立ちブログ出っ歯(上顎前突)治療事例
この投稿をシェア twitter facebook line

「出っ歯が気になって人前で笑うのに抵抗がある」こうしたお悩みは、インビザラインで解決できる可能性があります。

インビザラインは、透明なマウスピースで、歯並びを整える矯正方法です。

本記事では、インビザラインに向いている出っ歯のタイプや、治療法についてわかりやすく解説します。インビザラインの治療例についてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

出っ歯になる原因

出っ歯(上顎前突)になるおもな原因には、以下のものがあります。

  • 顎が小さく、歯がきれいに並ぶスペースがない
  • 舌で前歯を押す・舌を出すなどの舌癖がある
  • 前歯で爪を噛む癖がある
  • 指しゃぶりの癖がある
  • 口呼吸をしている

出っ歯の原因として遺伝を思い浮かべる方も多いでしょう。

しかし、出っ歯は骨格の遺伝による問題だけでなく、日常の癖が原因となっている場合もあります。

たとえば、口呼吸を日常的に行っていると、舌の位置や頬の筋肉のバランスが崩れ、前歯に不自然な圧力がかかることで歯並びに悪影響を与えてしまうことがあります。

インビザラインで出っ歯は治せる?

結論から言うと、インビザラインで出っ歯の矯正は可能です。

ただし、出っ歯のタイプによっては適応外の場合もあります。

出っ歯は歯科用語で上顎前突(じょうがくぜんとつ)と言い、以下の3つのタイプがあります。

  • 骨格性の上顎前突(骨格が原因の出っ歯)
  • 歯槽性の上顎前突(歯並びが原因の出っ歯)
  • 上記二つのタイプが混在したもの

骨格性の上顎前突は、上顎が大きすぎたり、下顎が小さすぎたりといった場合に発生します。

一方、歯槽性の上顎前突は、骨格ではなく歯並びが原因で、前歯が傾斜することで出っ歯になっているものを指します。

出っ歯は原因によって種類が異なり、インビザラインに向いているタイプと、インビザライン単独での矯正には向いていないタイプがあります。

原因が混在しているケースも多いため、インビザラインが向いているか自己判断せず、まずは歯科医師に相談することが大切です。

インビザラインに向いている出っ歯のタイプ

インビザラインは、以下のタイプの出っ歯に向いているといえます。

  • 歯槽性の上顎前突(歯並びが原因の出っ歯)
  • 軽度の骨格性上顎前突(骨格が原因の出っ歯)

インビザラインは、歯の位置を調整するのに適しているため、歯並びに問題がある歯槽性の出っ歯に向いています。

上の前歯が前方に傾斜するような歯槽性の上顎前突は、インビザラインで対応しやすい出っ歯です。

また、軽度であれば骨格性の上顎前突も治療できます。歯列全体を後ろに動かす方法や、抜歯により歯を動かすスペースを確保してから、前歯を後ろに動かす方法によって治療を行います。

歯槽性と骨格性が混在しているタイプでは、それぞれの顎の骨や歯の状態に応じてインビザラインでの対応が可能かを判断していきます。

インビザラインに向いていない出っ歯のタイプ

インビザラインに向いていないのは「重度の骨格性の上顎前突(骨格が原因の出っ歯)」です。

骨格が原因で顎の位置が大きくずれ、その影響で出っ歯になっているケースが該当します。

こうしたケースではインビザライン単独での治療が向いていなかったり、十分な効果が期待できなかったりします。

まず、顎の骨が大きく前突しているタイプでは、外科的矯正治療による顎の骨の整形を検討する必要があります。

ほかにも、インビザラインだけでは歯の移動が足りず、歯を大きく移動させなければならないケースでは、アンカースクリューを併用した矯正が必要です。

アンカースクリューとは、チタンでできた小さなねじのことで、このねじを顎の骨に埋め込む処置を行います。このねじを固定源とすることで、歯を効率的に動かすことができるようになります。

アンカースクリューの使用により、幅広い種類の出っ歯を治療できたり、治療期間を短くできたりするメリットが得られます。

インビザラインで出っ歯を治療する方法

インビザラインでの治療は以下の流れで行います。

  1. カウンセリングの実施
  2. むし歯や歯周病などの検査や治療
  3. お口の中の状態の確認(歯の3Dデータのスキャンや、CT、レントゲン撮影)
  4. 治療計画の立案、診断結果の説明
  5. マウスピース型矯正装置の製作を行い、矯正治療を開始

出っ歯の矯正治療を行う前に、骨格や歯並びの状態を確認し、抜歯が必要かどうかを判断します。

歯を動かしていくスペースが確保できないケースでは、抜歯の検討が必要です。

抜歯ありの場合

抜歯をして矯正治療をする場合は、抜歯でできた隙間を活用して歯を少しずつ移動させ、歯並びをきれいにしていきます。

多くの場合、「小臼歯」と呼ばれる、前歯から数えて4番目の歯を抜くことになります。

歯並びの中間に位置している小臼歯を抜くことで、移動距離が少なく、全体的なバランスも整えやすくなるのです。

以下のケースでは、抜歯が必要となる場合があります。

  • 抜歯をしないと、歯を動かすスペースが確保できない
  • 親知らずが、歯並びに悪影響を与えている
  • 抜歯の必要となるむし歯や歯周病の歯がある

健康な歯を抜くことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。

しかし歯並びを整えることで、歯の清掃がしやすくなり、歯周病やむし歯のリスクを下げ、将来的な歯の喪失を防ぐことにもつながります。

抜歯なしの場合

抜歯なしで矯正治療をする場合は、奥歯を後ろに少しずつ移動させることで、前歯がきれいに並ぶスペースを確保し、歯並びをきれいにしていきます。

抜歯の必要はないものの、ある程度の隙間が必要な場合には、歯の側面をわずかに削り、歯と歯の隙間を広げる処置が必要です。

できた隙間を活用して、歯並びがきれいに整うよう、矯正を行っていきます。

インビザラインで出っ歯を治療した症例

本章では、実際にインビザラインにて出っ歯を治療した症例を3例ご紹介します。

ケース①23歳・女性

Before

After

症例①シミュレーション動画

年齢23歳
性別女性
治療の理由口元が出ている
抜歯の有無抜歯あり
治療方法マウスピース矯正
治療期間2年3か月
治療費用99万円(税込み)

ケース②40歳・女性

Before

After

症例②シミュレーション動画

年齢40歳
性別女性
治療の理由前歯が出ていて、ものが嚙み切れない
抜歯の有無抜歯なし
治療方法マウスピース矯正
治療期間1年2か月
治療費用66万円

ケース③31歳・女性

Before

After

症例③シミュレーション動画

年齢31歳
性別女性
治療の理由前歯がねじれていて笑うときに口元を手で隠している
抜歯の有無抜歯なし
治療方法マウスピース矯正
治療期間11か月
治療費用55万円

インビザラインで出っ歯を治療するメリット

インビザラインは透明なマウスピース型矯正装置を使用するため、以下のようにさまざまなメリットがあります。

  • 矯正装置が目立たない
  • 痛みが少ない
  • 取り外しができる
  • 治療計画がわかりやすい

ここからはインビザラインで出っ歯を治療するメリットについてお伝えします。

矯正装置が目立たない

インビザラインは薄く透明なマウスピースを使うため、ほとんど目立ちません。

たとえば、ワイヤー矯正で金属のブラケットとワイヤーを使用するタイプの場合、どうしても矯正装置が目立ちやすくなります。

インビザラインは、近くで見ても気づかれにくいため、矯正中の見た目が気になる方や、なるべく周りに気づかれずに矯正したい方でも取り入れやすい方法です。

ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない

インビザラインは、弱い力で少しずつ矯正するため、ワイヤー矯正と比べ痛みが少ないことが特徴です。

ワイヤー矯正は歯を動かす力が強いため、痛みを感じやすくなります。また、矯正装置がお口の中の粘膜にあたることも痛みを引き起こす原因の一つです。

インビザラインのようなマウスピース型矯正装置を用いることで、こうした痛みが起きにくくなります。

痛みが怖くて矯正をためらっている方や、過去にワイヤー矯正の痛みで矯正を中断された方などに適した方法といえます。

自分で着脱ができる

インビザラインは、マウスピース型のため食事や歯磨きの際に簡単に取り外しができます。

ワイヤー矯正は、矯正装置を歯の表面や裏側にとりつけるため、基本的にご自身で外すことはできません。

インビザラインは食事の際に外すことができるため、食事の制限がなく、好きな食べものを楽しめます。

また、マウスピースを外して歯磨きができるため、磨き残しによるむし歯や歯周病のリスクを高めることがない点もメリットの一つです。

治療計画をシミュレーションできる

インビザラインを使った矯正治療では、治療前に治療計画の3Dシミュレーションができるのがメリットの一つです。

シミュレーションにより、治療を始める前に、歯並びがどのように変化していくかを確認でき、治療が終わった後のイメージがしやすくなります。

治療後の歯並びを視覚的に確認できるため、治療に対するモチベーション向上にも役立ちます。

インビザラインで出っ歯を治療するリスク

インビザラインを使用した矯正治療では、さまざまなメリットがある一方でいくつか注意点があります。

ここでは、インビザラインの矯正治療で考えられるリスクについてお伝えします。

ワイヤー矯正との併用や外科手術が必要になるケースがある

出っ歯の状態によってはインビザライン単独での治療が向いておらず、ワイヤー矯正との併用や、外科手術が必要になる場合があります。

インビザラインによる治療ができるかどうかは、歯科医院での歯並びや骨格の確認が必要です。

骨格に重度な問題がある場合や、複雑なかみ合わせがある場合には、ほかの治療方法を選択する必要がでてきます。

歯並びのよい、きれいな口元をめざして、最適な方法を選択しましょう。

歯並びによっては治療に時間がかかる

インビザラインは、マウスピースで歯をゆっくり動かすため、目立ちにくい、痛みが出にくいというメリットがある一方、歯並びによっては時間がかかってしまうという面もあります。

一般的にワイヤー矯正の方が歯を動かす力が強く、治療期間が短くなる傾向にあります。

理想の歯並びになるまでの矯正期間について、どの程度の時間を見込むべきか、歯科医師に確認してみましょう。

装着時間を守らないと治療が滞る

インビザラインで治療する場合、装着時間を守らないと治療が長引く可能性があります。

取り外しができる点が、インビザラインのメリットですが、その分自己管理が必要です。

取り外している時間が長いと、治療効果を得にくくなってしまうため、1日20時間以上のマウスピース装着が必要です。

インビザラインに期待される治療効果を得るためにも、装着時間を守り、マウスピースのお手入れをしっかり行うなどの自己管理が求められます。

虫歯や歯周病になった場合は矯正が中断される

インビザラインに限らず、矯正治療中にむし歯や歯周病になってしまった場合は、矯正を中断する可能性があります。

インビザラインはマウスピースの着脱をご自身でしていただけるため、ワイヤー矯正と異なり、歯磨きによるケアがしやすい点が特徴です。

しかし、マウスピースの洗浄が不十分であったり、お口の中が清潔でない状態でマウスピースを装着したりしていると、むし歯や歯周病にかかりやすくなります。

毎日の歯磨きでは、効率的に汚れを落とすために、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシを活用しましょう。

むし歯や歯周病の治療により歯並びが変わってしまった場合は、マウスピース型矯正装置の型取りから再開する必要があります。

インビザラインで出っ歯を治せるのか迷ったらお気軽にご相談ください

出っ歯の改善は、口元が美しくなり自信が持てるようになるのはもちろん、歯並びが整うことでお口の環境改善にもつながります。

歯並びが悪いと、歯磨きがしにくくむし歯や歯周病のリスクが高まり、口臭の原因にもなることもあるのです。

インビザラインは、透明で目立ちにくいマウスピース型の矯正装置で、周囲に気づかれにくいことが特徴です。いつでも取り外しができ、治療前に歯並びの変化をシミュレーションできるなど、多くのメリットがあります。

矯正治療で大切なことは、ご自身にとって最適な治療法を見つけ、納得して治療を進めることです。

歯並びやお口の状態はお一人お一人異なるため、治療に関して疑問や不安を感じるのは当然のことです。

当院では、正しい情報提供を目的とした、個別の無料相談を実施しております。

治療を無理におすすめすることはございませんので、お気軽にご来院ください。

きれいな歯並びと、自信あふれる笑顔作りのお手伝いをいたします。

具体的な診察予約
無料相談の予約