歯列矯正は何歳までできる?大人が知っておきたい判断ポイント

大人になってから歯列矯正を始めるのは、遅いかもしれないと感じていませんか?
歯列矯正に明確な年齢制限はありません。治療ができるかは、歯や歯茎、あごの骨の健康状態によって判断されます。
年齢を重ねることで注意すべき点やリスクは変わりますが、適切な準備や管理を行えば無理なく矯正治療を進められます。
今回は、大人が歯列矯正を検討するうえで知っておきたいポイントを、年齢別にわかりやすく解説します。
あわせて、40代や50代で歯列矯正を受けられた方の症例をご紹介し、納得して治療を始めるための考え方をお伝えします。
目次
「もう遅いかも」と感じて
矯正を迷う方が増えています

歯科矯正を検討する際「この年齢から始めても効果があるのだろうか」「もっと早くにやっておけばよかった」と、年齢を理由に治療をためらう方は少なくありません。
一方で、歯やお口に関するお悩みの中で「歯並び」は「歯の色」についで2番目に多い悩みとされ、19.0%を占めています。
歯並びのお悩みは、特定の年代に限らず、20代から60代まで共通して見られる傾向があります。
(参考:厚生労働省|歯科口腔保健支援事業(歯科口腔保健の実態等に関する調査)p16)
最近では、目立ちにくい矯正装置の普及により、大人になってから歯並びの治療を始める方も増えてきました。見た目への不安が軽減されたことで、年齢を理由にためらっていた方でも、矯正を検討しやすい環境が整いつつあると言えます。
年齢を理由に一歩踏み出せない不安
どの年代においても「この年齢で始めても大丈夫なのか」という不安を持たれる方は多くいらっしゃいます。
実際、次の理由から治療を受けるか悩まれるケースも少なくありません。
- 年齢を理由に治療を断られないか
- 若い人と同じような効果が得られるのか
- 治療期間や費用がかさむのではないか
また、治療中の見た目が気になり、矯正装置に抵抗を感じる方もいます。こうした不安をひとつずつ整理し、矯正治療について正しく理解することが、後悔しない選択につながります。
歯列矯正に明確な
年齢制限はあるのか

歯列矯正には明確な年齢制限はありません。
歯に持続的な力を加えることで歯の位置が動くという仕組みは、子どもだけでなく、大人の方でも同じです。
そのため、お口の中の状態が健康であれば、50代や60代からでも矯正治療を始められます。
矯正治療によって歯並びを整えると、見た目の改善やかみ合わせの調整といった効果が期待できます。
あわせて、歯並びが整うことで歯ブラシが届きやすくなり、磨き残しが減るため、将来的な虫歯や歯周病のリスク軽減にもつながります。
判断の基準は年齢ではなくお口の状態
歯列矯正を行えるかは、年齢だけで決まるものではなく、歯や歯茎、あごの骨などの健康状態が重要な判断基準です。
歯を移動させるためには、土台となる歯茎や歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が健康であることが重要です。
成長段階で行う子どもの矯正治療と異なり、大人の場合は、歯が移動するスピードは多少ゆっくりになります。
一方で、大人はあごの成長が完了しているため、治療計画を立てやすいといったメリットもあるのです。
年代によって変わる矯正の考え方

歯列矯正は年齢によって矯正治療で意識すべきポイントや注意点が異なります。
矯正治療を行えるかどうかはお口の状態で判断されますが、年代ごとの特徴を知っておくと、無理のない計画を立てやすくなります。
30代までに検討する場合の特徴
この年代は歯や骨の状態が比較的安定しており、矯正治療の選択肢が豊富なため、ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、自分のライフスタイルや見た目の希望に合わせた方法が選びやすいのが特徴です。
矯正治療を行って歯並びを整えることで、毎日のお口のケアがしやすくなり、将来的な虫歯や歯周病のリスクを減らせるため、健康な歯を多く残しやすい点もメリットのひとつです。
40代・50代で注意したいポイント
40代や50代の方では、歯周病の有無や、過去に治療した入れ歯やブリッジ、被せ物などの補綴(ほてつ)物の状態に注意が必要です。
歯周病がある場合、歯茎や歯をを支える骨に炎症を起こしている可能性があります。
矯正の力がかかることで炎症が悪化し、歯が不安定に動いたり抜け落ちてしまったりするリスクがあるのです。
そのため、矯正治療前に歯周病の治療や管理を行う必要があります。
また、補綴物がある場合は、矯正による力のかかり方や治療後の調整も考慮しながら計画を立てるのが重要です。
場合によっては、入れ歯やブリッジ、被せ物などの補綴物を作り直す必要があるでしょう。
60代以降で考える歯列矯正
60代以降は、あごの骨の状態や全身の健康状態を考慮する必要があります。また、年齢が上がるにつれて歯は動きにくくなるため、無理のない治療計画を立てるのが大切です。
歯並びを整えて歯を健康に保つことは、見た目だけでなく将来の健康寿命にもつながります。
実際、ご自身の歯を多く維持すると、認知症の発症リスクが下がり、全体の寿命も延びることが研究で報告されているのです。
(参考:東北大学大学院歯学研究科・歯学部|「歯が多いほど、認知症のない余命期間が長い ~20本以上の歯を持つ人は、0本と比べ、男性では2.04年、 女性では1.75年、認知症のない期間が長い~」p1)
日々のケアによって歯を失うリスクを減らすことは、ご自身の歯でしっかり噛んで食べられる生活の維持につながります。
とはいえ、残っている歯の健康を第一に考える必要があるため、矯正治療を行わないのが望ましいケースもあります。
全身状態を確認しながら、お一人お一人の状態に合わせた治療選択を行っていく必要があるでしょう。
大人になってから
歯列矯正を選んだ方の実例
ここでは、40代・50代で歯列矯正を選択された方の実例をご紹介します。
見た目の印象が整うだけでなく、かみ合わせや歯の磨きやすさなど、生活面や将来の健康を見据えて治療を決断された点が特徴です。
40代で歯並びと見た目を
整えたケース
| 年齢 | 44歳 |
| 性別 | 女性 |
| 治療の理由(主訴) | 前歯で噛み切れない。口呼吸で歯が着色しやすい |
| 治療を始めるまでの経緯・不安だったこと | いつかは矯正したいと思っていたが、この年齢まできてしまった。無料相談をうけて治療のイメージができたので治療を開始しようと決心した |
| 治療方法 | インビザライン(マウスピース矯正) |
| 治療期間 | 2年1か月 |
| 費用 | 77万 |



50代でかみ合わせ改善を
目的としたケース
| 年齢 | 51歳 |
| 性別 | 男性 |
| 治療の理由(主訴) | ガタガタをきれいにしたい。磨きづらい。 |
| 治療を始めるまでの経緯・不安だったこと | いつかは、いつかはと思って今日まで来てしまった。将来の健康面も考えて、自己投資として矯正治療を進めたい。 |
| 治療方法 | インビザライン(マウスピース矯正) |
| 治療期間 | 1年10か月 |
| 費用 | 77万円 |



大人の歯列矯正で
事前に知っておきたいこと

大人の歯列矯正を始める前には必ずカウンセリングを受け、希望や悩みをしっかりと歯科医師に伝えることが大切です。
「思っていたよりも費用がかかってしまった」
「抜歯が必要だと知らず不安になった」
「仕上がりがイメージしたものとは違った」
といった後悔を防ぎ、ご自身に合った治療計画で矯正治療を進めるためにも、カウンセリングでしっかりと、ご自身に必要な情報を確認しましょう。
年齢だけで判断しないための考え方
歯列矯正は「年齢で制限される」と考えられがちですが、実際には年齢よりもお口の中の状態が治療可否の判断基準になります。
とくに、歯茎や歯を支える歯槽骨がしっかりしているかが重要で、歯周病や顎関節症がある場合は、矯正前に治療や管理を行う必要があります。
年齢に関わらず、お口の健康状態を確認し、必要な治療や準備を行えば、無理のない計画で治療を進められます。
治療前に確認しておきたいポイント
歯列矯正を始める前には、カウンセリングで自分の歯並びに関する悩みや希望をしっかり歯科医師に伝え、以下の点を確認するのが大切です。
- 現在の歯並びの問題
- お口の中の状態(歯や歯茎、あごの骨の状態など)
- 治療のメリットやデメリット
- 抜歯の必要性
- 治療期間
- 費用の総額
ご自身の希望やライフスタイルに合った計画かどうかを確認することが、後悔のない矯正治療につながります。
納得して始めるための第一歩

大人の歯列矯正は、単に歯並びを整えるだけでなく、日々の生活に直結するメリットがあります。
歯磨きがしやすくなって虫歯や歯周病のリスクを下げられるだけでなく、かみ合わせが整うことで、滑舌が改善し会話がしやすくなる場合もあるでしょう。
また、見た目の印象が変わることで、自信を持って人前に立てるようになるといった心理的なメリットもあります。
納得をして、矯正治療を進めていくためにも、まずカウンセリングを受けて自分の希望や悩みを歯科医師に伝え、治療の流れや費用、抜歯の有無などを確認することが大切です。
納得できる情報をもとに計画を立てることで、自分自身の生活や健康に合った無理のない矯正治療がめざせます。
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また、できるだけ歯を抜かずに天然歯を残す方法を優先しており、抜歯が必要な場合も理由を丁寧に説明して同意を得たうえで治療を進めます。
当院は足利市堀込町の県道38号線沿いにあり、駐車場も10台分完備しているため、お車でも通院しやすい歯科医院です。
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