口呼吸になってない?鼻呼吸を取り戻すトレーニングとは?

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口呼吸のリスクや健康な鼻呼吸を目指す呼吸トレーニング法を紹介するアイキャッチ画像

「気が付くと口が開いている」「朝起きると口の中が乾いている」こうしたお悩みは、口呼吸が習慣になっているサインかもしれません。

口呼吸は、いびきやむし歯、疲労感など、さまざまな不調の原因になることもあるのです。

とはいえ、どのように直したらよいのか分からず、お困りの方も多いでしょう。

今回は、口呼吸のセルフチェック方法や、改善につながるトレーニング、歯科での治療法まで、わかりやすくご紹介します。

口呼吸のセルフチェック方法

クリップボードにチェックマークが書いてある画像

口呼吸は無意識のうちに習慣になっている場合があります。まずは、セルフチェックを行ってみましょう。

  • 口を閉じると、苦しく感じる
  • 口が乾きやすい
  • 鼻づまりが気になる
  • 寝ているときに、頻繁にいびきをかいている
  • 気が付くとお口がぽかんと開いていることが多い
  • 朝起きたときに、喉が乾いている
  • 風邪をよくひく
  • 口臭が気になる

複数の項目にあてはまる場合、口呼吸が習慣化している可能性があります。

口呼吸が引き起こす健康リスク

悩んでいる男性の画像

習慣化した口呼吸が、以下のような影響を及ぼしている可能性があります。

お口の健康口が乾燥し、唾液が減少するため、むし歯や歯周病・口臭のリスクが上昇する
感染症・アレルギー鼻のフィルター機能が働かず、風邪やインフルエンザ、アレルギー症状が起きやすくなる
子どもの成長への影響あごの発達への悪影響歯並びや発音の乱れ
全身の健康いびきや睡眠の質の低下から、日中の集中力や疲労感の原因になる

こうしたリスクを防ぐためにも、口呼吸を改善し、鼻呼吸を習慣付けることが大切です。

効果的な口呼吸トレーニング方法

口呼吸の改善には、無理なく継続できる、以下のトレーニングを取り入れるのがおすすめです。

  1. あいうべ体操
  2. 口周りの筋肉を強化するトレーニング
  3. 鼻呼吸を獲得するトレーニング

トレーニングはすぐに効果が実感できるものではありません。無理せずできる範囲から始め、継続することが大切です。

ここでは、それぞれのトレーニングのやり方を、詳しくご紹介します。

1.あいうべ体操(基本トレーニング)

あいうべ体操のイラスト

「あいうべ体操」は、口呼吸改善の基本といえるトレーニングです。口と舌の筋肉をバランスよく動かすことで、自然と鼻呼吸へと導く効果が期待できます。

以下の1~4の動きを1セットとして、1日30回を目安に行いましょう。

  1. 「あ」:大きく口を開く
  2. 「い」:口を横に大きく広げる
  3. 「う」:唇をとがらせ、強く前に突き出す
  4. 「べ」:舌を突き出して下にのばす

「あいうべ体操」を行うことで、舌の位置が整い、口まわりの筋肉が鍛えられます。舌が正しい位置にあると自然と口が閉じやすくなり、鼻呼吸がしやすくなるでしょう。

「あいうべ体操」を行う際は、会話をするときよりも口をゆっくり、大きく動かすのがポイントです。大人だけでなく、子どもにも取り入れやすいため、親子で一緒に行うのもおすすめです。

2.口周りの筋肉強化トレーニング

舌のトレーニングのイラスト

口呼吸の改善には、口の周囲にある筋肉を鍛えるトレーニングも効果的です。

舌を前後に動かすトレーニング口を開けた状態で、舌を前に突き出し5秒ほどキープします。その後、舌をできるだけ引っ込めて5秒間キープします
舌を回転させるトレーニング口を閉じた状態で、上唇と歯ぐきの間に舌を入れ、歯の表面をなぞるように上唇側から下唇側へちぐるりと一周回します
舌やあごを使ったトレーニング口を大きく開いた状態で、顔の筋肉を大きく動かすイメージで「あーいーうーえーおー」と発声します

上記のトレーニングを無理のない範囲で1日3回ずつ行いましょう。

3.鼻呼吸獲得トレーニング

口呼吸と鼻呼吸のイラスト

鼻呼吸を習慣にするためには、まず自分が口呼吸になっていないかを把握することが第一歩です。無意識のうちに口呼吸をしている場合もあるため、こまめに呼吸の状態を確認し、口から息を吸ったり吐いたりしていないかを確認することを習慣づけましょう。

「今、鼻呼吸になっているかな?」と意識するだけでも、口呼吸の改善につながる場合があります。

鼻呼吸をするときには以下のポイントを意識してみましょう。

  • 空気は鼻から吸って鼻から出す
  • 正しい姿勢で呼吸をする口をしっかり閉じ、口から空気が入らないよう口角をあげる
  • 鼻の穴をひろげて深呼吸する

癖になってしまっている口呼吸を改善するのには時間がかかりますが、意識し続けることで自然と鼻呼吸が身に付いてきます。

慣れてきたら、鼻呼吸の力を高めるために、適度な運動をしながら鼻で吸って鼻で吐く練習をしてみましょう。

一方、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などで鼻づまりが起きているため、鼻呼吸ができなくなっている可能性があります。

鼻詰まりの症状がある方は、まずは耳鼻咽喉科で治療を受けましょう。

子どもの口呼吸トレーニング

子どもたちがシャボン玉を
吹いている画像

子どもの口呼吸は、成長や発育に大きく影響するため、早めの対応が重要です。

とはいえ、子どもだけで継続してトレーニングを行うことは難しいため、親子で一緒に遊び感覚で取り組めるトレーニングが効果的でしょう。

また、成長段階によってアプローチ方法も異なります。年齢に合わせた指導で、無理なく継続できるようにすることがポイントです。

ここからは、年齢別の口呼吸改善のトレーニング方法と、遊びながらできるトレーニングの方法をご紹介します。

年齢別トレーニング方法

口呼吸の改善には、子どもの成長段階に応じたアプローチが必要です。

3~6歳ごろの幼児期では、遊びを通じて口まわりの筋肉を使うことが大切です。

以下の動作や遊びを日常生活に取り入れることで、口呼吸改善のトレーニングにつながります。

  • シャボン玉を吹く
  • 風船を膨らませる
  • ストローで飲みものを吸う

トレーニング後のご褒美のシールを取り入れると、継続して取り組みやすくなるでしょう。

7~12歳ごろの学童期にあたるお子様は、トレーニングの目的を理解しながら取り組めるようになります。

基本トレーニングである「あいうべ体操」に加え、鼻呼吸の練習や正しい姿勢の意識が、口呼吸の改善につながります。

小学生のお子様であれば、音読の宿題を大きな声ではっきりと発声するのも、トレーニングにつながります。

子どものトレーニング継続のためには、親子で一緒に取り組んだり、ゲーム感覚で続けたりといった工夫が大切です。

遊びながらできるトレーニング

楽しみながら自然に口呼吸の改善につなげられる遊びをご紹介します。

以下の遊びは、口のまわりの筋肉をしっかり使い、息のコントロール力を高めるのに効果的です。

  • シャボン玉遊び
  • 吹き戻し
  • 風船を膨らませて遊ぶ

「吹く」動作は、口唇の力を鍛えるだけでなく、息をしっかり吐き切る練習にもなります。

最近では、吹き戻しや口で吹くシャボン玉など、昔ながらの口遊びにふれる機会が減っていることから、口の運動能力の低下に影響しているともいわれています。

笛や風車、吹き矢、おもちゃのラッパやハーモニカなども、楽しみながら口呼吸改善のトレーニングに取り組める道具です。親子で一緒に遊びながら取り組むことで、無理なく継続できるでしょう。

口呼吸トレーニンググッズの活用法

口呼吸改善を目的とした口テープの画像

口呼吸改善には、市販のトレーニンググッズを活用するのも効果的です。

たとえば、睡眠中に口を閉じるための口テープや鼻腔を拡げるテープなどがあり、気軽に使えて、日常生活に取り入れやすいアイテムです。正しい使い方を理解し、日常に取り入れてみましょう。

効果的なトレーニンググッズ

口テープや鼻呼吸を楽にしてくれるサポートグッズを活用することで、効果的に鼻呼吸を促せます。

就寝時に口を閉じるために使用する「口テープ」は、睡眠中の口呼吸の改善に効果的です。

テープの粘着部分が唇の粘膜に付かないようにし、口の中央に縦に貼って使用します。

ほかにも、鼻に貼り鼻腔を拡げる効果のあるテープや、口にくわえて口周りの筋力を鍛えるタイプの器具もあるため、ご自身に合ったものを使用しましょう。

日常生活での工夫

口呼吸の改善には、トレーニングだけでなく日常生活での意識も大切です。

たとえば食事中によく噛むことは、口周りの筋肉のトレーニングにもなるため、鼻呼吸の促進につながります。

よく噛むことで、以下のようなメリットも得られます。

  • 肥満の予防
  • 発音がはっきりとする
  • 脳のはたらきがよくなる
  • むし歯や歯周病の予防
  • 消化を助ける など

背筋を伸ばし、足の裏をしっかりと床につけた姿勢で食事をとるよう意識しましょう。さらに、姿勢を正すことで呼吸がしやすくなり、自然と鼻呼吸へと切り替わっていきます。

こうした日常生活での工夫に加え、生活習慣を整えることも口呼吸の改善には効果的です。

口呼吸の習慣を断つ!生活習慣の改善ポイント

背筋を伸ばす女性の画像

口呼吸の改善には、生活習慣の見直しが欠かせません。とくに「姿勢の見直し」は重要なポイントです。

猫背のような前かがみの姿勢は口が開きやすくなるため、背筋を伸ばし、頭が前に出ないような姿勢を意識しましょう。また「鼻で呼吸する意識」を持つことも効果的です。

無意識に口が開いてしまうという方は、舌の位置にも注意してみましょう。舌先は前歯に触れず、上あごに付く位置が理想です。

舌の正しい位置を意識することで、口が閉じやすくなり、自然と鼻呼吸が習慣付いていきます。

睡眠時の口呼吸対策

横向きに眠る男性の画像

睡眠中は口呼吸になりやすく、いびきや睡眠の質の低下を招く場合があります。

たとえば、横向きで寝ると口が開きにくくなり、口呼吸の改善につながる場合があります。

また、鼻呼吸テープを使うことで、自然な鼻呼吸が習慣化しやすくなるでしょう。

こうした対策を取り入れ、口呼吸を改善することで、睡眠の質向上が期待できます。

睡眠の質向上への効果

鼻呼吸を習慣化することで以下のメリットが得られます。

  • いびきの改善
  • 睡眠の質の向上
  • 起床時の口の渇きや、口臭の軽減

口を開けて寝ると舌が下がって気道をふさぎ、いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こす原因となることも。しかし鼻呼吸により気道が確保されることで、いびきの軽減や深い眠りにつながります。

また、口を閉じて眠ることで、口の乾燥が軽減されます。このため、お口に溜まった唾液の抗菌作用により、口臭の改善やむし歯・歯周病予防効果も期待できるのです。

このように、呼吸を整えることは、睡眠だけでなく全身の健康維持にも効果的です。

当院へのご相談・ご予約

足利市の歯科医院でスタッフが患者に聞き取りをしている様子のイメージ画像

口呼吸は、歯並びやあごの発育が原因となっている場合があり、放置すると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。それだけでなく、いびきや睡眠の質の低下、発音や姿勢にも影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

当院では、小児矯正・成人矯正の両面から、歯並びや呼吸に関するお悩みに対応しています。

成長期のお子様はもちろん、大人の方でも、矯正治療によって口呼吸の根本的な改善が期待できる場合があります。

「歯科あべクリニック」では、矯正治療歴20年以上(※)の院長がすべての治療を担当し、無料相談も承っております。口呼吸やお子さまの歯並びについてなど、気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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