ワイヤー矯正vsマウスピース矯正|どっちが早くて安い?違いを徹底比較

「ワイヤー矯正とマウスピース矯正、結局どっちがいいの?」
「どっちのほうが早くて安いの?」
矯正を考え始めたとき、多くの人がまず直面するのがこの疑問です。
気になることはたくさんあるのに、自分にとってどちらが合っているかを判断するのは簡単ではありません。
この記事では、矯正が初めての方にもわかりやすく、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを費用・治療期間・見た目・痛みなどの観点から具体的に比較しています。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いを理解し、ご自身に合った治療法を見つけ、納得のうえで矯正治療を始めましょう。
目次
結局ワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちが早くて安い?
矯正を検討するうえで、多くの方が最初に気になるのが治療にかかる期間とトータル費用です。
どちらの矯正方法が早く終わって、費用を抑えやすいのかは、歯並びの状態(症例の軽さ・重さ)によって大きく変わります。
ここでは、症例の程度別に詳しく解説します。
軽度の症例なら「マウスピース矯正」が早くて安い

マウスピース矯正は、透明なプラスチック製の装置(アライナー)を歯に装着し、段階的に歯を動かしていく治療方法です。
1日20時間以上の装着が必要ですが、使用ルールを守れば、計画通りに進めやすいのが特徴です。
前歯の軽いガタつきやすきっ歯などの軽度な症例であれば、4〜6ヶ月ほどで治療が終わるケースもあり、費用も30万〜50万円前後に収まることが一般的です。
見た目の自然さや、取り外せる利便性から、見た目を気にする方や忙しい社会人にも選ばれています。
一方で、中等度以上の症例になると、必要なアライナーの枚数が増えたり、途中で治療計画を修正するための再スキャンが必要になったりすることもあります。
このようなケースでは、費用や通院の負担が増え、結果としてワイヤー矯正よりも高くなる可能性もあります。
中度〜重度なら「ワイヤー矯正」の方がコスパが良い

ワイヤー矯正は、歯にブラケット(装置)を取り付け、そこにワイヤーを通して力を加え、歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。
骨格のズレを伴うケースや、歯の大きなねじれ・叢生(歯がガタガタに重なっている状態)など、中度〜重度の症例にも対応しやすいのが特徴です。
治療期間は2〜3年ほどかかることもありますが、装置が常時固定されているため、自己管理に左右されず、歯に安定して力をかけられます。
特にマウスピース矯正では動かしにくい回転移動や抜歯症例などにも適応でき、治療の柔軟性と確実性に優れています。
一見すると費用が高く感じられるかもしれませんが、マウスピース矯正で再設計や追加装置が繰り返されるような症例では、結果的にワイヤー矯正の方が費用を抑えられることもあります。
装着時間の管理に不安がある方や確実に歯を動かしたい方には、ワイヤー矯正が適しているケースが多く見られます。
ワイヤー矯正vsマウスピース矯正|特徴と注意点を徹底比較
矯正治療を検討する際に、多くの方が迷うのがワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いです。
ここでは、それぞれの特徴や注意点を表で比較したうえで、項目ごとに詳しく解説していきます。
比較項目 | ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 |
---|---|---|
対象症例 | 軽度~重度の歯並び | 軽度~中度の歯並び |
費用相場 | 60~120万 | 30~100万円 |
見た目 | 装置が目立つ(白色・透明の装置も選べる) | 透明で目立ちにくい |
通院頻度 | 3〜4週ごとに来院が必要 | 数カ月に1回の通院でOK |
装置の取り外し | 取り外せない | 自分で取り外せる |
治療期間 | 2~3年 | 半年~3年 |
お手入れ | 歯磨きに工夫が必要 | 食事の際は一度外し、装着するときに毎回洗う必要あり |
痛み | 調整後に痛みを感じやすい | 痛みは比較的少ない |
適応症例
マウスピース矯正は、前歯の軽いガタつきやすきっ歯などの軽度な症例に向いています。
一方、歯の重なりや骨格のズレ、抜歯を伴うような複雑な症例には、ワイヤー矯正が適しているとされています。
症状の重さに応じて治療法を選ぶのが基本ですが、最終的な判断は歯科医師の診断によって行われます。
費用

どちらの矯正方法も保険適用外の自由診療です。
費用はクリニックや症例によって幅がありますが、一般的な相場は以下の通りです。
- ワイヤー矯正:60万〜120万円
- マウスピース矯正:30万〜100万円
マウスピース矯正では、すきっ歯や出っ歯などの前歯のみの調整を行う場合、比較的費用負担が軽くなる傾向にあります。
また、どちらも医療費控除の対象になる場合があります。
1年間の医療費が10万円を超えたら、確定申告で申請しておきましょう。
見た目
見た目の自然さを重視するなら、マウスピース矯正の方が目立ちにくく人気があります。
装着中もほとんど気づかれないため、接客業や営業職の方からの支持も高い治療法です。
一方で、ワイヤー矯正は金属の装置が目立ちやすい傾向にありますが、透明や白色のブラケットを選ぶことで、目立ちにくくすることも可能です。
審美性に配慮した装置を希望する場合は、カウンセリング時に選択肢を確認しましょう。
治療期間

治療期間は、症例や装置の種類、装着状況によって個人差があります。
一般的な目安は以下のとおりです。
- ワイヤー矯正:約2〜3年
- マウスピース矯正:約半年〜2年
特にマウスピース矯正では「1日20時間以上の装着」が治療効果を保つための前提条件です。
装着時間が足りないと歯が計画通りに動かず、治療が長引く原因になることがあります。
治療期間を短くするためには、装着時間を厳守しましょう。
また、どちらの矯正方法でも、口腔内を清潔に保つことで虫歯や歯周病のリスクを減らし、治療の中断や遅れを防ぐことができます。
通院頻度

マウスピース矯正は、あらかじめ複数枚のアライナーをまとめて受け取る形式が多く、数ヶ月に1回の通院で進行するケースが一般的です。
ただし、アライナーが合わなくなったり、歯の動きが想定とずれた場合には、再スキャンや追加通院が必要になることもあります。
ワイヤー矯正では、毎回の細かな調整が必要なため、3〜4週間ごとの通院が基本です。
このように、通院頻度には差があるものの、治療の精度と安心感を重視するなら、定期的な診察はどちらの矯正でも重要です。
痛み
ワイヤー矯正では、装置を調整した直後に歯が締め付けられるような痛みを感じることがあります。
多くの場合、痛みは1〜2日程度で和らぎ、次第に慣れる方がほとんどです。
マウスピース矯正は、段階的に歯を動かす仕組みのため、比較的穏やかな痛みとされています。
ただし、痛みの感じ方には個人差があり、マウスピースでも多少痛みを感じる場合もあります。
仕上がり

ワイヤー矯正であれば歯を前後・左右・回転方向に三次元で動かせるため、ねじれや傾き、微細な段差まで調整しやすいのが特徴です。
歯列全体のラインを細部まで整えたい方には、特に適した方法といえるでしょう。
マウスピース矯正も近年の技術向上により、軽度〜中度の症例であれば十分きれいな仕上がりが期待できます。
ただし、装着時間の自己管理が不十分な場合は、予定どおりに歯が動かず、再治療が必要になる可能性があります。
満足のいく結果を得るには、装着時間をしっかり守ることが欠かせません。
お手入れ方法

ワイヤー矯正では、装置のまわりに食べかすや歯垢がたまりやすいため、歯磨きに工夫が必要です。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやタフトブラシなどを使って丁寧にケアしましょう。
マウスピース矯正は、食事のたびに取り外せるため、歯磨きがしやすいという利点があります。
ただし、マウスピース本体も毎回洗浄する必要があり、衛生面の意識が欠かせません。
さらに、1日20時間以上の装着を守らなければ治療効果が出にくくなるため、清潔さと装着時間の両方に注意が必要です。
【結論】私はどっち?矯正歯科医が判断基準を解説

ここでは、どちらの治療法がどんなタイプの方に向いているのか、判断の目安をご紹介します。
ただし、矯正の適応は歯並びの状態や骨格、噛み合わせのバランスなど、さまざまな要素をもとに総合的に判断されます。
そのため、最終的な治療法の決定は、歯科医による精密検査とカウンセリングを受けたうえで行います。
ワイヤー矯正が向いている人
- 歯の重なりやねじれ、傾きが強い
- 骨格のズレや抜歯をともなう治療が必要
- 歯並びの仕上がりに強くこだわりたい
- 正中線や歯列の左右バランスを細かく整えたい
- 装着時間の自己管理に不安がある
ワイヤー矯正は、歯を前後・左右・回転の三方向に自在に動かせるため、複雑な歯並びや骨格に関する問題にも対応できます。
歯のねじれや傾き、噛み合わせのズレなどを細かく調整でき、理想的なラインへと整えやすいのが特長です。
また、装置が常に固定されているため「つけ忘れ」がなく、自己管理が難しい方にも向いています。
特に、仕上がりの完成度を重視する方には、安心感のある治療法といえるでしょう。
【ワイヤー矯正の症例】治療期間:9ヶ月


見た目の装置が気になる方や、取り外せる装置を希望される方には、ワイヤー矯正はややストレスに感じるかもしれません。
金属アレルギーの有無やライフスタイルも考慮しながら、無理のない選択を一緒に考えていきましょう。
マウスピース矯正が向いている人
- 前歯の軽度なガタつきやすきっ歯を整えたい
- 矯正中の見た目をできるだけ目立たせたくない
- 食事や歯磨きをしっかり行いたい
- 通院頻度をなるべく抑えたい
- 結婚式や撮影などの予定に柔軟に対応したい
マウスピース矯正は、透明なアライナーを用いることで、装着中の見た目が自然で、日常生活への影響が少ない点が大きな魅力です。
取り外しができるため、食事や歯磨きの際に不便を感じにくく、清潔を保ちやすいという利点もあります。
また、事前に複数枚のアライナーを受け取る方式であれば、通院頻度を抑えることも可能です。
忙しい方や、イベントを控えている方にとって、柔軟性の高さは大きなメリットとなるでしょう。
【マウスピース矯正】治療期間:2年1ヶ月


歯の重なりが強い方や骨格にズレがある場合には、マウスピース矯正では十分な効果が得られにくいことがあります。装着時間を守れない方や、自己管理に不安がある方も要注意です。
精密な調整が必要なケースでは、ワイヤー矯正を優先的に検討することをおすすめします。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正を併用するメリット

歯並びの乱れが強い初期はワイヤー矯正で大きく動かし、整ってきた中盤以降はマウスピース矯正で仕上げるといった流れで、両者の良さを活かしながら治療することも可能です。
併用する主なメリットは以下のとおりです。
- 重度の症例にも対応できる
- 精密な仕上がりを目指せる
- 装置の見た目が気になりにくい
- 通院や衛生管理がしやすくなる
さらに、万が一マウスピース矯正だけで十分な効果が得られなかった場合でも、ワイヤー矯正でしっかりと矯正できる体制が整っている歯科医院であれば、安心して治療を進められます。
ただし、併用治療は治療期間が長くなったり、費用がかさんだりする可能性もあります。
また、マウスピースの自己管理が必要な点や、こうした併用治療に対応している歯科医が限られている点にも注意が必要です。
併用が適しているかどうかは口腔内の状態によって異なるため、まずは経験豊富な専門医に相談し、自分に合った治療方針を確認することが大切です。
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矯正治療は、ご自身の歯並びやライフスタイルに合った方法を選ぶことが、治療の満足度を大きく左右します。
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