歯科矯正は大人だとやめたほうがいい?後悔しないための判断基準を歯科矯正医が解説

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「歯科矯正 大人」と検索すると「やめたほうがいい」「やらなきゃよかった」といった言葉が出てきて不安を感じた方もいるのではないでしょうか。

大人の歯科矯正は、治療期間の長さや費用、装置の違和感など気になる点があるのは事実です。

私のもとにも、そうした不安を抱えて相談に来られる方が多くいらっしゃいます。

一方で、目立ちにくい装置や柔軟な治療法が増えた今、矯正に踏み切る大人も増えています。

この記事では、大人の矯正が「やめたほうがいい」と言われる理由を整理しながら、メリットや費用の目安もわかりやすく解説します。

大人からの歯科矯正はやめたほうがいいといわれる理由

「大人の歯科矯正はやめたほうがいい」と言われる背景には、主に3つの理由があります。

治療期間は長めになりやすい

スケジュール

大人は骨の代謝スピードが遅く、歯の移動にも時間がかかる傾向があります。

そのため、矯正にかかる期間は平均2〜3年に及ぶことも少なくありません。

仕事や家庭との両立が求められる中で、長期にわたる通院を継続するにはスケジュール管理やモチベーションの維持が必要です。

費用は保険適用外が多く、全額自費

大人の矯正治療は、基本的に保険適用外です。

使用する装置や治療内容によっては、60万〜120万円以上の費用がかかる場合もあります

費用面に不安を感じる方も多くいらっしゃいますが、近年は分割払いやデンタルローンを導入しているクリニックも増えており、負担を軽減する選択肢も広がっています。

虫歯・歯周病の有無で治療計画が変わる

歯磨き

矯正治療の前には、口腔内の健康状態を確認し、必要に応じて虫歯や歯周病の治療を優先する必要があります

特に歯周病は歯を支える骨に影響を与えるため、矯正の進行や治療方針に大きく関わります。

とはいえ、これらは矯正を行わなくても放置できない問題です。

矯正をきっかけに口腔環境を見直すことで、将来的なトラブルの予防につながるケースも少なくありません。

今からでも遅くない!歯科矯正は大人から始めるほうがいい理由

歯肉や歯を支える骨が健康であれば、大人になってからでも矯正治療は十分に可能です。

ここでは、大人から歯科矯正を始めることの利点について、3つの視点からご紹介します。

自分の意思で始められるから納得感がある

大人の矯正は、自分で治療を選び、自分で費用を負担するからこそ、納得感を持って取り組みやすいのが特長です

目的やタイミングも自ら決められるため、前向きな気持ちで治療に臨むことができます。

人生の節目に合わせて歯並びを整えたいと考える方も多く、それぞれのライフステージに応じた柔軟な判断ができるのも大人から始める矯正ならではの特長です。

装置の選択肢が豊富で始めやすい

近年では、目立ちにくいマウスピース矯正(インビザラインなど)や、歯の裏側に装置をつける裏側(舌側)矯正など、大人のライフスタイルに配慮した治療法が広がっています

見た目の自然さはもちろん、通院頻度や取り外しのしやすさなども含めて、自分に合ったスタイルを選べることは、大人の矯正における大きなメリットです。

医療費控除を使えるので費用負担を軽減できる

歯科矯正が「咬合機能の改善」を目的とした治療であれば、確定申告の際に医療費控除の対象となることがあります。

この制度を活用すれば、支払った治療費の一部が所得控除の対象となり、結果的に実質的な費用負担を抑えられる可能性があります。

大人から始める歯科矯正のメリットとデメリット

ここでは、大人の矯正治療における代表的なメリットとデメリットを整理し、判断の参考となる情報をお伝えします。

メリット

  1. 見た目が整い、自己肯定感が高まる

歯並びや横顔が整うことで、自信を持って笑えるようになり、写真や人前での印象がポジティブに変化します。
Eラインが整うケースもあり、対人関係や営業・接客など、第一印象が重要な場面で好影響をもたらします。

  1. 口腔内の健康維持につながる

歯並びが改善されると清掃性が向上し、磨き残しが減るため、虫歯や歯周病の予防につながります。
また、噛み合わせのバランスが整うことで、特定の歯に負担が集中するのを防ぎ、歯の寿命を延ばす効果も期待できます。

  1. 家族への良い影響がある

大人が矯正を受けることで、子どもや家族の予防歯科への関心が高まることもあります。
実際に、親の治療をきっかけに家族全体の口腔ケア意識が高まるケースは珍しくありません。

デメリット

  1. 装置による不快感や日常生活への影響

ワイヤーによる痛みや口内炎、マウスピースによる発音のしにくさなど、装置特有のトラブルが起こることがあります。
食事制限や取り外しの手間があるため、外出時や接客業の方にとってはストレスになる場合もあります。

  1. 歯や骨の状態によっては制限がある

加齢による骨の柔軟性の低下や、差し歯・ブリッジなどの既存治療があることで、矯正計画に制限が出ることがあります。
また、歯周病のリスクがある場合は、事前にしっかりとした診査・管理が必要です。

  1. 治療後の「後戻り」防止に継続的な管理が必要

矯正治療が終わったあとも、歯の位置を安定させるためにリテーナー(保定装置)を装着し続ける必要があります。
数年にわたって使用が必要な場合もあり、これを怠ると歯並びが元に戻るリスクがあります。

歯科矯正の種類と費用

大人の矯正治療にはいくつかの方法があり、それぞれに適応範囲や見た目、費用、通院スタイルなどの違いがあります。

ここでは、代表的な3つの矯正法について比較し、ライフスタイルや希望に合った選択ができるよう整理しました。

表側ワイヤー矯正部分裏側ワイヤー矯正マウスピース矯正
適応範囲軽度~重度軽度~中度軽度~中度
費用目安60〜120万円前後30~60万円前後30〜100万円前後
治療期間2~3年6ヶ月~1年6ヶ月~2年
痛み・違和感装置による痛み・口内炎が出やすい傾向舌に当たりやすく違和感が出やすい初期にやや締め付け感、痛みは比較的少ない
向いている人精密に歯並びを整えたい人見た目を重視しつつ部分的な矯正治療を希望する人周囲に気づかれずに矯正を進めたい人
自分で管理できる人

矯正治療の種類によって、見た目や費用だけでなく、治療期間や通院頻度、日常生活への影響も異なります。

特にマウスピース矯正は自己管理が必要な分、装着時間を守れるかどうかが治療の成功に大きく関わります。

治療の精度を重視したい方は、ワイヤー矯正のほうが適しているケースもあるため、まずは歯科医に相談のうえ、ご自身に合った治療法を選びましょう。

詳しい治療費用はこちら

歯科矯正を大人から始めるなら今がチャンス!

大人になってから矯正を始めることに、不安や迷いを感じている方は少なくありません。
「もう遅いのでは」と思われがちですが、実は骨や歯ぐきが健康であれば、年齢に関係なく矯正治療は可能です。

歯並びを整えることは見た目の改善だけでなく、虫歯や歯周病の予防や噛み合わせの改善など、健康面にも多くのメリットがあります。
将来の自分のために、今こそ矯正を前向きに検討してみましょう。

大人の歯科矯正のビフォーアフター

【マウスピース矯正】治療期間:2年1ヶ月

【表側ワイヤー矯正】治療期間:9ヶ月

【裏側ワイヤー矯正】治療期間:11ヶ月

大人の矯正治療は、見た目の変化だけでなく、生活習慣や健康への意識を見直す良い機会にもなります。歯や歯ぐきが健康であれば、年齢に関係なく治療を始めることが可能です。まずは、ご自身のお口の状態を知ることから始めてみましょう。

無料相談実施中!

当院では、「ご自身にとって本当に適した矯正治療とは何か」を一緒に考えるための無料相談を行っております。
矯正歯科医として、私自身が現在の歯並びの状態を拝見し、考えられる治療の選択肢を専門的な知見をもとに丁寧にご説明いたします。

ご相談の際は、できるだけ専門用語を使わず、治療経験がない方にもご理解いただけるような説明を心がけています。

無理な勧誘や契約を促すことも一切ありませんので、どうぞご安心ください。

「他院で説明を受けたものの判断がつかない」「まずは納得してから治療に進みたい」といったお悩みをお持ちの方も、ぜひお気軽にお越しください。

比較検討の場としてご利用いただくのも構いません。

矯正治療は、数年単位で向き合う大きな選択です。

だからこそ、焦らず、じっくりとご自身に合った方法を見つけていただきたいと私は考えています。

理想の歯並びを目指す第一歩として、無料相談をご活用いただければ幸いです。あなたのご来院を心よりお待ちしております。

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