矯正までの流れ|治療完了までの7ステップと装置がつくまでの期間を解説

「矯正って、いつから何を始めればいいの?」
と、悩んでいませんか?
歯並びを整えたいと思っていても、実際の流れや準備に不安を感じて一歩を踏み出せない方は少なくありません。
この記事では、矯正を検討しはじめたばかりの方に向けて、矯正までの流れを詳しく解説します。
この記事で分かること
- 初回相談から治療完了・保定までの流れ
- 装置がつくまでにかかる期間
- 装置をつける当日の流れ
不安を安心に変えて明るく笑顔になれる毎日を過ごすためにも、ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
矯正治療までの流れ7ステップ
矯正治療は、思い立ったその日からすぐに始められるわけではありません。
ここでは、治療開始までの7つのステップをご紹介します。
①初回相談・カウンセリング

まず「初回相談」の予約をし、歯科クリニックを受診しましょう。
歯科医が患者の抱えている歯並びの悩みや治療に対する希望をヒアリングし、矯正治療の概要について説明します。
このカウンセリングにより、そもそも矯正が必要なのか、どのような治療法が考えられるのかといった「大まかな方向性」を判断します。
②精密検査

レントゲン撮影、口腔内写真の撮影、歯型の採取などを通じて、より正確に現在の歯や顎の状態を把握します。
検査にかかる所要時間はクリニックによって異なりますが、目安としてはおよそ1時間程度です。
費用は保険適用外となり、3万円〜6万円程度が一般的です。
③診断・治療計画の説明

歯科医が検査データをもとに、患者さんに適した治療方法をご提案します(例:ワイヤー矯正、マウスピース矯正など)。
抜歯の必要性や治療にかかるおおよその期間や費用、使用する矯正装置の特徴、それぞれのメリット・デメリットなどについても詳しく説明が行われます。
不安や疑問があれば、この段階でしっかりと確認しておきましょう。
④抜歯やクリーニングなどの事前処置(必要な場合)

歯並びや顎の状態によっては矯正治療の前に抜歯が必要になることがあります。
抜歯の本数やタイミングを治療計画と連動して調整します。
院長:矯正治療で抜歯が必要になることもありますが、全ての方に当てはまるわけではありません。
当院では、無理なく歯を並べるスペースを確保するために必要と判断された場合のみ行います。
また、虫歯や歯周病がある場合は、矯正を開始する前に治療を完了させる必要があります。
⑤装置の製作・装着準備期間
精密検査で得たデータをもとに、患者一人ひとりに合った装置(ブラケットやマウスピース)が作られます。
装置の製作には通常1〜2週間程度かかることが多く、完成後に装着日を予約して治療が開始されます。
⑥治療スタート・定期通院

ワイヤー矯正では1〜2時間かけてブラケットを装着し、マウスピース矯正では装着方法や使用ルールの説明を受けてスタートします。
その後は4〜6週間に一度の通院でワイヤーの調整や、1~2週間おきにマウスピースの交換を行いながら、歯の移動をコントロールしていきます。
治療期間は症例によって異なり、軽度で6ヶ月〜1年、中等度以上で2〜3年程度が目安です。
⑦装置の取り外し・保定
歯が理想の位置に並んだら、矯正装置を取り外して治療完了です。
ただしここで終わりではありません。
歯の後戻りを防ぐために、リテーナー(保定装置)の装着が必要です。
保定期間は数ヶ月〜数年に及び、初期は常時装着、後半は就寝時のみという形で段階的に移行します。
また、3〜6ヶ月ごとの定期検診で歯の安定性を確認し、必要があれば保定装置の調整も行います。
装置がつくまでにかかる期間は?

矯正治療は、初回相談を受けたその日にすぐ装置をつけられるわけではなく、装置装着までにはある程度の時間がかかります。
ここでは、装置がつくまでの平均的な期間と、少しでも早く進めるためのポイントについて解説します。
初診から装置装着までの平均期間
一般的に、ワイヤー矯正の場合、初診から矯正装置の装着までには「1〜2ヶ月程度」が目安です。
マウスピース矯正であっても装置が到着するまでに「1~1.5ヶ月程度」かかります。
ただし、事前に抜歯や虫歯治療が必要な場合は、その分期間が延びることになります。
特に、複数本の抜歯が必要な場合や、虫歯・歯周病の治療に時間がかかるケースでは、さらに1ヶ月以上延びることも少なくありません。
また、矯正歯科の予約状況や、患者さん自身のライフスタイルによっても、治療の進行スピードは変わります。
人気のあるクリニックでは予約が取りづらく、初診から装置装着までに3ヶ月以上かかるケースもあります。
早く装置をつけたい場合のポイント
できるだけ早く治療をスタートしたい場合は、以下のポイントを意識してみましょう。
- 予約が取りやすい矯正歯科を選ぶこと
人気のあるクリニックは予約が混み合いがちなので、待ち時間が少なくスムーズに通える医院を選ぶのも一つの方法です。 - 抜歯や虫歯治療が不要な状態でスタートすること
虫歯や歯周病が見つかると治療を優先する必要があり、そのぶん矯正の開始が遅れてしまいます。
日頃から口腔ケアを徹底し、治療が必要ない状態で臨むとスムーズに開始できます。
矯正装置をつける当日の流れ

矯正装置をつける当日の流れは、選択した治療方法によって異なります。
ここでは、代表的な2種類の矯正方法である「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」について、それぞれの装着当日の流れを詳しく解説します。
ワイヤー矯正の場合
ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かしていきます。
装着当日は、およそ1〜2時間程度の施術時間がかかります。
装置の装着そのものはもちろん、ワイヤーの固定や噛み合わせの確認、注意事項の説明なども含まれるため、時間には余裕をもって来院するのが安心です。
また、装着直後は歯や口腔内に違和感や軽い痛みを感じることが多く、慣れるまでに数日かかることもあります。
当日は大きな予定を入れず、無理のないスケジュールにしておくのが理想的です。
装置装着後は食事や歯磨きの注意点についても丁寧に説明があります。
特に初めてワイヤー矯正を受ける方は、装置に食べ物が挟まりやすいため、ブラッシング方法や使用する歯ブラシの種類についてアドバイスを受けることが一般的です。
マウスピース矯正の場合

マウスピース矯正では、透明なアライナーを自分で取り外しながら使用するため、ワイヤー矯正に比べて装着当日の流れはシンプルです。
初回の通院では、マウスピース一式を受け取り、装着方法の説明を受けます。
マウスピース自体の装着は数分で完了しますが、使用ルール(1日の装着時間・お手入れ方法・交換タイミングなど)の説明に約30分前後かかることが多いため、こちらも時間に余裕をもって臨むのがおすすめです。
説明が終わったら、次回の通院日を予約して帰宅します。
マウスピース矯正は自己管理が重要な治療法なので、わからないことがあればこの時点でしっかり確認しましょう。
矯正前に知っておきたいQ&A

矯正治療を始める前に、多くの人が抱く不安や疑問があります。
ここでは、事前に知っておきたい情報をQ&A形式でまとめました。
Q:歯科矯正治療は痛いですか?
矯正治療中に感じる痛みは、多くの方が経験するものです。
特に、装置を初めて装着した直後の数日間は、歯が動き始めることで鈍い痛みや違和感を感じることが一般的です。
痛みの強さには個人差がありますが、通常は数日〜1週間ほどで自然に落ち着いていきます。
また、ワイヤー矯正の場合は定期的な調整のたびに軽い痛みや締めつけ感が出ることもありますが、これも一時的なものです。
どうしてもつらい場合は、痛み止めの服用などで対処が可能です。
Q:歯科矯正は保険はききますか?
基本的に歯列矯正は自費診療となり、健康保険の適用外です。
そのため、治療費は全額自己負担となるケースがほとんどです。
ただし、顎変形症や先天的な疾患(唇顎口蓋裂など)など、医療上の必要性があると診断された場合は、保険が適用されるケースもあります。
Q:抜歯しないと矯正できませんか?
矯正治療では、歯をきれいに並べるための「スペースの確保」が必要になります。
軽度の歯並びの乱れであれば、抜歯をせずに治療できるケースもありますが、スペースが足りない場合や、歯の大きさと顎のバランスが合わない場合には抜歯が必要になることがあります。
抜歯が必要かどうかは、精密検査の結果と治療方針に基づいて歯科医が判断します。
「できれば抜歯は避けたい」と思う方も多いですが、将来の仕上がりや健康を考えた上で適切な処置が行われますので、不安な場合は納得できるまでしっかり相談しましょう。
矯正の治療期間が長引く可能性はありますか?
矯正治療の期間は通常1〜3年程度が目安とされています。
ただし、以下のようなケースでは、想定より治療が長くなることがあります。
- 装置の使用時間が守られていない(マウスピース矯正など)
- 通院の遅れや中断が発生している
- 歯の動きが予想よりもゆっくりである
- 治療中に虫歯や歯周病が発生した
- 追加の処置(再診断・再調整など)が必要になった
治療期間を短縮するためには、装置の使用ルールを守ることに加え、定期通院を欠かさないこと、日々の口腔ケアを丁寧に行うことが大切です。
まとめ|矯正治療までの流れと準備期間を把握してスタートしよう
矯正治療を始めるまでには、初回相談・精密検査・診断・事前処置・装置準備と、ステップを踏む必要があります。
装置が実際に装着されるまでには、平均して1〜2か月程度の期間がかかりますが、抜歯や虫歯治療の有無、予約状況によってはそれ以上かかることもあります。
スムーズに治療を進めるためには、信頼できる矯正歯科を選び、事前に虫歯や歯周病などの治療を済ませましょう。
歯科あべクリニックでは「まずは自分の歯並びを知る」無料相談を実施しております。
患者さま一人ひとりの歯並びや口内の状態をじっくり診察し、治療方針をご提案いたします。
他院のセカンドオピニオンとしてのカウンセリングも無料で対応しており、矯正治療に迷っている段階でも、相談だけでも問題ありません。
まずは「歯のプロに相談してみる」くらいの感覚でお気軽にご来院くださいね。